慶應義塾大学理工学部生命情報学科の佐藤健吾専任講師と大阪大学大学院医学系研究科の加藤有己助教からなる研究グループは、シュードノットと呼ばれる複雑なRNA部分構造を予測可能なRNA二次構造予測法(IPknot++)を開発することに成功しました。従来、数千塩基を超えるRNA配列に対するシュードノットを含めたRNA二次構造予測は計算量の観点から極めて困難でしたが、本手法はこれを克服して高速かつ高精度の予測を実現しました。メッセンジャーRNA(mRNA)やウイルスRNAなどの長鎖RNA配列においてシュードノットが関与する遺伝子発現制御機構の解明などへの応用が期待されます。
本研究成果は、2021年10月2日にイギリスの科学雑誌Briefings in Bioinformaticsのオンライン版に掲載されました。