慶應義塾大学理工学部生命情報学科の大学院生津村夏帆(研究当時、2019年理工学研究科修士課程修了)と地村弘二准教授は、高知工科大学の中原潔教授、竹田真己特任教授、青木隆太助教(研究当時)との共同研究で、知覚に不確かさがある状況で行動を切り替えるとき、ヒト脳の前頭前野と後頭側頭皮質が機能を補完することを発見しました。今回の結果は、知覚による意思決定に依存している行動の柔軟性が、大脳皮質の大域的な機構によって実現されていることを示しています。そして、ヒトに特有な高度な認知の機能が、大規模で精緻な神経回路に支えられていることを例示しています。この研究は米国神経科学学会(Society for Neuroscience)が発行するThe Journal of Neuroscienceの速報版で1月19日発表されました。