新型コロナウイルス感染症の流行の収束が見通せない中、多数の観客を動員するJリーグでは、総合的な感染予防対策による安全な試合の開催を目指しています。効果的な感染予防には飛沫抑制が必要であり、マスク着用が最も有効な手段とされています。多くの研究結果から、飛沫抑制には不織布製マスクをすき間なく着用することが有効と啓発されていますが、現状では不織布製マスクは通気性が悪いケースも多く、不適切に着用された場合、本来の飛沫抑制効果が損なわれます。
そこで慶應義塾大学理工学部の奥田知明教授は、花王株式会社、株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シーおよび産業技術総合研究所と共同で、「飛沫抑制と通気性を両立させたマスク」を開発し、マスクの感染予防効果と快適性を評価することで、大規模イベントのより安全な開催を目指す研究プロジェクトを開始しましたのでご報告いたします。なお、本実証試験は、5月26日(水)に県立カシマサッカースタジアムで行われる2021明治安田生命J1リーグ第16節鹿島アントラーズ対セレッソ大阪戦から開始いたします。