慶應義塾大学医学部生理学教室の柚﨑通介教授、掛川渉准教授と電気通信大学大学院情報理工学研究科の松田信爾准教授らは、神経細胞間のつなぎ目であるシナプスにおいて、情報の受け渡しをするグルタミン酸受容体の数を光照射によって人為的に制御する新技術を開発しました。この技術を用いて、小脳のシナプスでのグルタミン酸受容体数の減少(長期抑圧)を一過的に止めたところ、マウスでの運動学習が阻害されました。これにより、小脳における長期抑圧こそが運動学習を支える分子実体であることが実証されました。本技術を応用することによって、他の脳部位での記憶・学習機能の解明にも迫ることができると期待されます。
本研究の成果は、2018年8月16日(米国東部時間)に米国科学雑誌「Neuron」オンライン速報版で公開されました。
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