慶應義塾大学理工学部の羽曾部卓准教授、酒井隼人専任講師、大学院理工学研究科の三枝稔幸(2019年修士課程修了)と、神戸大学分子フォトサイエンス研究センターの小堀康博教授、長嶋宏樹博士研究員らの研究グループは、独自に開発したテトラセンアルカンチオール修飾金ナノクラスターに光を照射すると、テトラセン分子に吸収された光子数に対して2倍の励起子へ変換でき、この生成した励起子は従来の金表面上の有機分子と比べて10,000倍程度の長い寿命があることを明らかにしました。また、光線力学療法(光による癌治療)・有機合成等に有用な一重項酸素(活性酸素の一種)を吸収光子数に対して100%をはるかに超える160%という高効率な変換にも成功しました。
今後は、太陽光を用いたエネルギー変換・エレクトロニクス・生命/医療分野等への貢献が期待されます。この研究成果は、9月6日に、米国科学誌「Journal of the American Chemical Society」オンライン版に掲載されました。
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