第706回三田演説会「ジャーナリズムと権力」開催
6月14日(木)、三田演説館にて、慶應義塾の伝統行事である三田演説会が開催されました。第706回となる今回は、読売新聞東京本社 社友の滝鼻卓雄氏により、「ジャーナリズムと権力」というテーマで講演が行われました。
滝鼻氏は、自身がジャーナリストを志した学生時代やその時期の日本の社会状況についてふれた後、6月12日の米朝首脳会談後に行われたトランプ米大統領の記者会見において、記者から核心をつく質問が出なかったことを指摘し、この会見の光景はまさに現在の権力者とジャーナリストとの関係を象徴するものであると述べました。また、近年の日本や米国における報道を例に挙げながら、権力に阻まれ真実を「書かない」ことよりも、リスクを背負ってでも「書く」ことのほうが民衆の利益になる場合があると述べ、「民意」を的確につかみ、今何が起きているかを正確に捉え事実を追求することこそがプロのジャーナリストであり、メディアの形態が多様化する昨今においてもその本質は変容していないと語りました。
当日は晴天に恵まれ、義塾の教職員、学生や一般の方を含む多くの聴講者によって会場は立ち見が出るほどの盛況となりました。
三田演説会
講演概要/講師略歴等
講演する滝鼻卓雄氏
満員となった会場
会場の三田演説館
質疑応答の様子
三田演説館内にて