【講演概略】
『学問のすゝめ』初編の同著者である小幡篤次郎は、長く福澤諭吉の補佐をした人物として知られていました。しかし歿後120年にして初めて刊行された彼の著作集を紐解けば、彼の思想や行動は、福澤とはまた異なる拡がりをみせ、時に福澤に影響を与えています。近代日本の一知識人として、彼が果たした役割を考えます。
【講師紹介】
1986年慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了後、1988年まで嘱託として慶應義塾福澤研究センターに勤務。1994年から嘱託として復帰、2005年より専任教員(准教授)、2010年より教授。2024年10月から福澤研究センター所長。
『福澤諭吉書簡集』(2001年~2003年)編集委員、『福澤諭吉著作集』第10巻(2003年)編集・解題担当、『小幡篤次郎著作集』(2022年~2025年)編集委員長。
【主要著書】
『福澤諭吉と女性』(単著、慶應義塾大学出版会、2011年)
『福澤諭吉とフリーラヴ』(単著、慶應義塾大学出版会、2014年)
『講座明治維新9 明治維新と女性「明治維新と女性」』(共著、有志舎、2015年)
『明治の教養 変容する〈和〉〈漢〉〈洋〉「新たな智の形成—福沢諭吉と慶応義塾」』(共著、勉誠出版、2020年)