みなさんのなかには、自分の未来がまったく想像できなくて、不安を抱いているという大学受験生や高校生もいるのではないでしょうか。未来が見えない状況にあると、どうしても焦りや不安を感じてしまいますよね。私も受験生時代、自分はこれからどうすべきなのか全くわからなくなったことがありました。
そんなみなさんに私が伝えたいのは、「いま、未来は見えなくてもいい」という言葉です。
思うような成績を出せないとか、自分の進路が定まらないとか、みなさんが悩む理由にはいろんなものがあると思います。しかし、受験勉強も大学に入ることも、あくまで人生の通過点の1つにすぎません。受験で決まるのはあくまでも進学する場所であって、自分の未来の全てではないということを忘れないでほしいです。
大学では、たくさんの仲間と出会い、さまざまな分野に触れるチャンスがあります。多種多様な学生が集まる慶大では、なお一層です。物事への考え方が大きく変わることもあるし、探していた好きなものに出会えるかもしれないし、予想もしていなかったことに興味を抱くこともあるでしょう。たくさんの時間が与えられている大学生活は、自分の選択肢を広げ、その選択肢をじっくり考えることができる貴重な時期と言えます。
大学生になると、どんなものに関心を持ち、どんなことに時間を使うのかは、みなさんの自由です。大学生活のなかで、いろんなものと出会いながら自分のこれからを考えたっていいと思います。いまの時点で自分の未来が見通せなくても、どうかそれを不安に思わないでください。将来について考える時間は、意外とたくさん残っていますよ。
(写真: 私の地元の風景)