「遺跡」とはなんでしょうか?「遺跡」は人々の活動の痕跡が存在する場所であり、その内容は発掘によって明らかになるものです。慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)の活動拠点となる三田キャンパス東別館建設に際し、2018年から2019年にかけて慶應義塾が行った発掘では、縄文から江戸時代に渡る多くの記録と遺物を得ました。しかしながら、それはこの地に残る痕跡のすべてではありません。発掘とは痕跡を選択する行為であり、「遺跡」「歴史」は選択により構築されていくのです。展覧会では、選択による成果である発掘された遺物と調査内容を展示するとともに、選択しなかったものにも注目しご紹介していきます。
また、「遺物」をキーワードに現代美術家・山田健二氏と協働したプロジェクトの映像インスタレーションも公開いたします。
本展覧会が、さまざまな角度から「遺跡」「歴史」のあり方を再考する機会となれば幸いです。