慶應義塾大学理工学部生命情報学科の大学院生津村夏帆(研究当時、2019年理工学研究科修士課程修了)と4年生小杉啓太(研究当時、2019年卒業)、地村弘二准教授は、高知工科大学の中原潔教授、竹田真己特任教授、生理学研究所の近添淳一准教授らとの共同研究で、適切な行動に不確かさがある状況で行動を切り替えるとき、ヒト脳の前頭前野と後頭側頭皮質が機能を補完することを発見しました。今回の結果は、大脳皮質の大域的な機構が、知覚による意思決定の情報を補完して行動の柔軟性を導いていることを示しています。そして、ヒトに特有な高度な認知の機能が、洗練された大規模な神経回路機構に支えられていることを例示しています。この研究はアメリカの学術誌Cerebral Cortexの速報版で9月14日発表されました。