慶應義塾大学医学部
慶應義塾大学病院
慶應義塾大学医学部周産期・小児医療センター/外科学教室(心臓血管)の木村成卓専任講師、同小児科学教室の小柳喬幸助教、冨田健太朗助教らを中心とする小児循環器グループは、ロイス・ディーツ症候群を基礎疾患に持つ1歳児(体重6.8 kg)が発症した大動脈弁輪拡張症および重度の大動脈弁閉鎖不全症に対し、国内最年少(当大学調べ)で患者自身の大動脈弁を温存する大動脈基部置換術(デービッド手術)を実施し、成功しました。
ロイス・ディーツ症候群は若年で急速に大動脈病変が進行する遺伝性結合組織疾患ですが、乳幼児期に大動脈基部置換術を要する重症例は極めて稀であり、特に1歳児に対するデービッド手術の国内成功例は、当大学で調べ得た限りではこれまで報告されていません。本症例では、手術が成功しただけでなく、自己弁を温存することで人工弁の使用を回避し、抗凝固療法や将来的な弁サイズの問題を避けながら、大動脈基部病変に対する根治的外科治療を行うことができました。
本成果は、これまで治療選択肢が限られていた乳幼児の重症大動脈基部疾患に対する積極的な外科治療戦略を提示するものであり、小児心臓外科学ならびに先天性心疾患診療の発展に大きく寄与することが期待されます。
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