慶應義塾大学病院リウマチ・膠原病内科診療科部長の金子祐子准教授、竹内勤教授らのグループが代表として実施していた医師主導多施設共同治験「トシリズマブの成人発症スティル病に対する臨床試験」に基づき、トシリズマブ(商品名:アクテムラ)の製造販売元である中外製薬株式会社によって薬事申請がなされ、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体『アクテムラ®点滴静注用80mg、同200mg、同400mg』の成人スチル病に対する効能・効果追加が、厚生労働省によって薬事承認されました。
成人発症スティル病は国の指定難病であり、難治例に対する新規薬剤開発が課題でしたが、希少な疾患であり、症例数確保等の観点からこれまで治験が行われていませんでした。本研究は、成人発症スティル病を対象として行われた世界初のプラセボ対照のランダム化二重盲検試験で、主として公的資金により、慶應義塾大学病院を代表拠点とした全国8施設共同で行われ、今回薬事承認に至りました。今後、成人発症スティル病難治例に対する治療選択肢が大きく広がることが期待されます。
なお、本研究結果は、2018年12月にリウマチ領域トップジャーナルである『Annals of the Rheumatic Diseases』に掲載されました。
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