慶應義塾大学医学部眼科学教室の坪田一男教授、栗原俊英特任准教授、富田洋平訪問研究員、小澤信博助教らの研究グループは、興和株式会社(本社:名古屋市)と、抗高脂血症薬の選択的ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体α(以下、PPARα)モジュレーターであるペマフィブラート(パルモディア®、興和株式会社)が網膜症のモデルマウスで、網膜の病的血管新生を有意に抑制することを確認しました。
さらに、ペマフィブラートは、肝臓での線維芽細胞増殖因子21(以下、FGF21)の発現を亢進させ、血漿FGF21濃度を高めることで、網膜の血管新生抑制に作用していることを見出しました。
今回の研究成果はペマフィブラートが網膜症を抑制する可能性がある新しい知見であり、この知見を発展させることで、世界に多く存在する網膜症を原因とする失明を防ぐ治療薬となることが期待されます。
今回の研究成果は、11月23日(グリニッジ標準時)に学際的総合ジャーナル『International Journal of Molecular Sciences』(オンライン版)に掲載されました。
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