国立大学法人筑波大学
慶應義塾大学
日本人リモート労働者を対象とした研究により、1日の歩数が多いことは、ストレス軽減を介して、労働生産性の向上と関連することが示されました。本研究結果は、歩行や身体活動を増やすことが、リモート労働者のストレス軽減とパフォーマンス向上に寄与する実践的方策となる可能性を示しています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により、リモートワークやハイブリッドワークは一般的な勤務形態として定着してきました。このことは、通勤時間を減らし、働き方の柔軟性を高める一方で、日常生活の中で身体を動かす機会が減り、座位時間が長くなりやすいという課題も指摘されており、労働者のストレス反応や仕事のパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。
本研究では、週に1日以上リモートワークを行う日本人労働者100名を対象に、身体活動、座位時間、ストレス反応、および仕事のパフォーマンスの関連を調査しました。その結果、1日の歩数が多いほどストレス反応が低く、ストレス反応が高いほど仕事のパフォーマンスが低いことが示されました。これらの知見に関して媒介分析(因果関係を媒介する因子の影響評価)を行ったところ、1日の歩数はストレス反応を介して仕事のパフォーマンスと間接的に関連していました。一方、低強度身体活動、中高強度身体活動、および座位時間については、ストレス反応を介した仕事のパフォーマンスとの間接的な関連は認められませんでした。このことは、単に身体活動の強度別の活動時間を増やすことよりも、日常生活の中で歩行を含む移動量を確保することが、リモート労働者のストレス反応や仕事のパフォーマンスと関連している可能性を示しています。
これらの結果は、リモートワークやハイブリッドワークにおいて、歩数の確保がストレス反応や仕事のパフォーマンスと関連する可能性を示しています。身体活動を取り入れることで、リモート労働者のストレス反応の軽減と労働生産性の向上につながると考えられます。
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