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名古屋大学大学院生命農学研究科博士課程3年の田口黎武(前所属:慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程2年)、中央大学理工学術院の岩崎有紘准教授(前所属:慶應義塾大学理工学部専任講師)、慶應義塾大学理工学部の末永聖武教授らの研究チームは、沖縄県粟国島で採集した海洋シアノバクテリアから、22個のアミノ酸で構成される巨大な環状ペプチド「テルクファゾリンA」を発見し、その構造を解明しました。
研究チームは、南西諸島の海洋生物から未知の天然物を探索し、その独特な化学構造と機能を明らかにする研究を進めてきました。今回、沖縄県の粟国島で採集した海洋シアノバクテリアから巨大な環状ペプチドを発見し、「テルクファゾリンA」と名付けました。
テルクファゾリンAの構造決定では、その規格外の大きさと独特のアミノ酸配列ゆえ、従来の手法だけでは解析が困難でした。そこで研究チームは、分光分析、質量分析、ゲノム情報、化学分解反応を組み合わせたアプローチを展開し、テルクファゾリンAがもつ極めて難解な構造を明らかにしました。さらに、化学合成を達成し、構造決定の正しさを証明しました。本成果は、化学的手法では構造決定が難しい天然物に対して、ゲノム情報を統合的に活用する構造決定戦略の有効性を示すものです。
本研究は、名古屋大学大学院生命農学研究科の恒松雄太准教授、東京大学大学院医学系研究科の野崎智義教授、S&Eシミュレーションの鈴木良太博士との共同研究で実施されました。本研究成果は米国化学会が発行する 『Journal of the American Chemical Society 』に6月18日に掲載されました。
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