【 発表のポイント 】
- 複数人での動作や技能の共有のため、ロボットヘッドとロボットアームを搭載した遠隔共同作業システム「Fusion(フュージョン)」を開発しました。
- 従来のテレイグジスタンスやテレプレゼンスロボットでは難しかった視点共有を伴った共同作業を実現しました。
- 地理的に離れた状況下での身体を介した共同作業や技能学習への応用が期待できます。
【 発表概要 】
社会性や専門的なコンテキストを含んでいる複数人での動作や技能の共有において、身体的な情報と紐づいた効果的なコミュニケーションは重要な要素になります。しかし、遠隔でのコミュニケーションとなると、動作の共有は視覚的な情報に制限されます。本研究では、ウェアラブルロボットを用いて遠隔地から他者の身体に働きかけ、二人羽織のように他者の身体を操作することでコミュニケーションできる遠隔共同作業システム「Fusion(フュージョン)」を開発しました。
開発したシステムでは、遠隔地にいる操作者とロボット装着者の2人がほぼ同一の視点から空間を共有し、ロボットアームを介した身体的な共同作業を可能にしました。ロボットアームの先端部は交換可能で、共同作業用のロボットハンドを手首用のバンドに取り換えて装着者の腕に取り付けることで、動作教示や運動の支援にも活用できます。
本研究の成果は、2018年8月12日にカナダのバンクーバーで行われる国際学会「SIGGRAPH 2018」にて発表します。
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