本研究成果のポイント
- 世界に先駆けて間質性肺炎に合併した肺腺がん(間質性肺炎合併肺腺がん)の遺伝子変異の特徴を明らかにしました。
- 肺の形成や働きにかかわる遺伝子群の機能を失わせるような変異が間質性肺炎合併肺腺がんで高頻度に見られることがわかりました。
- 間質性肺炎合併肺腺がんの病態解明と新規治療法開発への応用が期待できます。
国立研究開発法人国立がん研究センター(理事長:中釜 斉、東京都中央区)研究所(所長: 間野博行)ゲノム生物学研究分野の河野隆志分野長らは、国立大学法人東京医科歯科大学などと共同で、54例の間質性肺炎合併肺腺がんを含む日本人肺腺がん296例の全エクソン解析の結果から、肺サーファクタントシステム遺伝子群(Pulmonary Surfactant System Genes)が間質性肺炎合併肺腺がんに特徴的な遺伝子変異であること、またその変異を有する群では生命予後が不良であることをつきとめました。その研究成果は、米国臨床腫瘍学会機関誌「Journal of Clinical Oncology Precision Medicine」に、8月17日付で発表されました。
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