このたび、慶應義塾大学医学部内科学(神経)教室の鈴木重明専任講師を中心とした全国の病院・大学病院・研究機関等から成る14施設の共同研究により、がんに有効な治療薬とされるオプジーボが原因となって発症した重症筋無力症の以下の特徴を明らかにしました。
(1)重症筋無力症はオプジーボ投与における副作用であるが、発症の頻度は低い。しかし、オプジーボ投与による発症の場合には筋炎や心筋炎を合併し、薬によらない発症に比べ重篤になることが多い。(2)薬によらない発症と同じく、ステロイドや免疫グロブリンによる治療は重篤化を防ぐために有効だが、長期間の入院が必要になり、死亡例もある。(3)オプジーボ投与による発症で、特に重篤な症状の場合は、より早期の診断とチーム医療による迅速な処置が必要である。
この研究成果は2017年8月18日(米国東部時間)に米国神経学会機関誌である『Neurology』に掲載されました。
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