7月9日(水)、日吉キャンパスにて教養研究センター主催の講演シリーズ「情報の教養学」が開催され、伊藤公平塾長による「慶應義塾で学ぶということ」と題した講演が行われました。約90名の塾生、教職員が参加しました。
前半の講演では、ハーバード大学をめぐる現状を踏まえつつ、慶應義塾が困難に直面した史実を例に、「歴史」から自らがとるべきスタンスを読み解くことが判断の礎となる、と説明がありました。また、福澤諭吉著『民情一新』にも触れ、若い世代こそ、時間をかけて貪欲に知識を吸収し、情報におぼれずにさまざまな考え方を身につけてほしいと語り、「目的達成の道のりに、最短距離はない」と参加者に力強く語りかけました。
後半は、伊藤塾長が参加者の質問に答える対話形式で進められました。進路に迷った際の対処法について問われると、「少し背伸びをして、自分が少し難しいと感じる場所に身を置くとよい」と答え、「慶應義塾が提供するリソースを十分に使い、自身の成長の糧としてほしい」といった具体的なアドバイスを贈りました。塾長の経験に裏打ちされた言葉のひとつひとつに、参加者たちは熱心に耳を傾けていました。