4月1日(火)14時より、2025年度大学学部入学式が日吉記念館で行われ、別科・日本語研修課程を含む10学部合計6,346名の新入生を迎えました。式は全学部合同で行われ、新入生と卒業後50年となる招待塾員が一堂に会しました。
式は、松浦良充常任理事による学事報告に始まり、式辞では伊藤公平塾長が、「慶應義塾の目的」を紹介しました。大学で出会う仲間と共に社会を先導するリーダーを目指し勉学や課外活動に励むことや、一人ひとりが自らの尊厳を保ちながら志を高める「独立自尊」の精神の重要性について述べました。さらに、「福翁自伝」から福澤諭吉の生涯を紹介し、人間の一生涯を決める10代後半から20代の青春を無駄にせず、世界に目を向け、自分のペースで時間を過ごし、さまざまな学びや経験をしてほしい、とエールを送りました。
その後、井上逸兵文学部教授による教職員代表祝辞、医学部の田邉光一君による入学の辞と続き、式典の最後に1975年(昭和50年)三田会から寄附目録の贈呈と挨拶がありました。
式典終了後には卒業50年塾員招待会が開催され、多くの塾員(卒業生)が参加し旧交を温める姿が見られました。新入生も在学中に学問に励んだり、課外活動に取り組んだりするなかで、生涯の友と出会うことでしょう。
また、同日午前には、大学院入学式が同会場にて挙行され、14研究科合計1,773名(修士課程1,249名、博士課程338名、専門職学位課程186名)の入学者を迎えました。
式は松浦良充常任理事による学事報告に始まり、続く伊藤公平塾長による式辞では、AIがすすめる「あなたにおすすめ情報」や「生成された高等な文章」を享受するのではなく、自ら考え、判断し、真理を見出す力をつける必要があると述べました。それぞれの専門分野を徹底的に極め、科学技術の上をいくための学びを大学院で身につけてほしいと締めくくりました。
続いて、大澤祐介健康マネジメント研究科准教授が教職員を代表して祝辞を述べ、大学院での学びは、自身が社会で果たすべき役割を見出し、将来直面するさまざまな課題を乗り越えて、学術的にも人としても成長するための基盤となりえること、未来への夢を追い続ける勇気を持ってほしい、と語りかけました。
最後はワグネル・ソサィエティ・オーケストラの演奏による塾歌斉唱で締めくくられ、同一会場に参列した家族とともに新たな門出を祝いました。
新入生の希望に満ち溢れた笑顔と満開を迎えた桜が、日吉キャンパスを彩る1日でした。