4月10日、慶應義塾大学矢上キャンパスに誕生した「Yagami Innovation Laboratory(以下、YIL)※」の開所式が行われました。YILは、日本学術振興会「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」および文部科学省「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」に採択されたことによって実現しました。この施設は、慶應義塾から生み出される科学・技術の知を広く社会と共有し、対話的コミュニケーションや実機・実地シミュレーションを通して、産学連携による課題解決と社会実装を目指したイノベーションを創出することをビジョンとしています。
開所式は設計・施工関係者や慶應義塾関係者50名以上が集まりました。前半は冒頭、斎木敏治 理工学研究科委員長と村上俊之 理工学部長の挨拶から始まり、YIL運営推進室メンバーの紹介。来賓からは設計・施工を担った株式会社安藤・間 代表取締役社長 国谷一彦氏より祝辞が贈られました。次にYIL運営推進室の多田宗弘ディレクター(システムデザイン工学科 教授)から、YILのビジョンや活動方針の共有があり、イノベーションを創出する拠点として参加者の一体感が高まります。
最後に伊藤公平塾長から「慶應義塾では近年、さまざまなプログラムの採択、取得を進めてまいりました。YIL含めさまざまなプログラムに理工学研究科と理工学部が参加し、中心となって支えてくれています。多田ディレクターを中心に、YIL完成に至るまで何をしたいのかを考え、関係者の皆さんと話し合いをしながら模索して、ここまで進めてくれたことがとても嬉しいです。また、この素晴らしい施設を限られた環境で設計・施工を引き受けてくださった株式会社安藤・間の皆さまに心より感謝申し上げます。」と挨拶あり、式の締めくくりとして慶應義塾から株式会社安藤・間 代表取締役社長 国谷一彦氏へ感謝状が贈呈されました。
式の後半は、YILの施設に移動してオープニングセレモニーとしてテープカットを実施。参加者が4グループに分かれて施設見学を行いました。1階ではコーヒーマシーンのデモンストレーション、2階では各エリアのテーマに沿った研究機器を設置して担当者が説明を行い、施設の理解を深めました。
今後、「Yagami Innovation Laboratory」は学生の将来を後押しする教育プログラムや、起業支援と産学連携に向けた情報発信に力を入れていきます。また、これらの活動を持続させるため、共同研究や協賛企業の獲得等を通じた自立的な運営を目指します。
※矢上イノベーションラボラトリー。YIL(イール)はYagami Innovation Laboratoryの略