慶應義塾と研究メンバー企業9社が、次世代のAIをリードする「慶應AIセンター」を設立し、2024年9月24日に開所式を行いました。
同センターはAI・ロボティクス研究で世界トップの米カーネギーメロン大学(CMU)とのパートナーシップに基づいて設立され、日吉キャンパスを拠点とします。言語や画像を学んだ基盤モデルの開発や、基盤モデルを用いたロボット研究、自律型AIと人との共生研究、科学的発見のためのAI研究などが進められます。
伊藤公平塾長はこれまでの大学におけるAIに関する研究や活動について、学生同士が教え合うAI・高度プログラミングコンソーシアムや生成AIラボの発足、文理融合で学部・研究科横断的な研究拠点の設置などを行ってきたと説明しました。今回開設する慶應AIセンターはAIそのものに関する最先端の研究を実施し、産業界とともにこれからのAIを作り上げていくセンターであると述べ、今後の研究活動への期待を寄せました。
センター長となる理工学部の杉浦孔明教授は「まるでCMUにいるような環境を作り、未来のコモンセンスを作り出す人材を育成したい」と意欲を示しました。開所に際しては、キャサリン・エリザベス・モナハン駐日米国臨時代理大使、安西祐一郎元慶應義塾長、金出武雄カーネギーメロン大学創始者記念全学教授、名誉教授で国立研究開発法人情報通信研究機構の徳田英幸理事長のそれぞれから、今後のセンターの発展を祈念する温かいお言葉をいただきました。
開所式終了後には参加研究室によるポスターセッションが行われ、研究メンバー企業と意見交換が活発に行われました。産業界を代表する研究メンバー企業と共同で科学研究向けの生成AI研究およびAI技術の進化の加速を目指します。