9月4日、「The Arabian Nights Conference, Tokyo」が慶應義塾大学三田キャンパスにて開催されました(アブダビ・アラビア語センター (ALC)主催、駐日アラブ首長国連邦(UAE)大使館・慶應義塾大学共催)。"A Cultural Odyssey across Continents and Centuries: From Abu Dhabi to Madrid, via Tokyo to London"のシリーズ第2回目にあたる本会議には、海外からの招待者、教職員、学生など約80名が参加しました。
『アラビアン・ナイト(千夜一夜物語)』に関する研究や物語が日本文化に与えた影響」をテーマに、本学所属2名を含む8名の研究者によって、『アラビアン・ナイト』という一つの物語を巡る多岐にわたる内容の講演が行われました。冒頭の挨拶では、異なる文化・文明及びそれらが持つ価値に敬意をもって接し、理解を深めることの重要性が語られました。講演においては、慶應義塾に深いつながりを持つ、アラブ研究の第一人者についての説明から始まり、非アラビア文化・言語圏への『アラビアン・ナイト』の広がりの歴史や、『アラビアン・ナイト』が三島由紀夫などの日本の近代文学・演劇、さらに漫画やゲームなどに与えた影響、ジェンダー論、異なる言語間の翻訳における課題と展望など、文化交流の象徴としての『アラビアン・ナイト』の研究が紹介されました。
また、イベントの締めくくりとして、日本におけるアラブ音楽の第一人者により、伝統的なアラブ音楽が披露されました。