システムデザイン・マネジメント研究科(以下、SDM)は、2008年の開設より15年を迎えました。これを記念して、2月24日(土)に記念イベントとなる討論会が開催されました。
藤原洋記念ホールで行われた討論会は、白坂成功研究科委員長の開会のあいさつから始まり、3つのパネルディスカッションが実施されました。
まず、新旧研究科委員長4名が「SDMのこれまでとこれから」というテーマのもと、慶應義塾創立150年事業の一環で設立された経緯や設立までの苦労、研究科委員長時代の出来事や現在の研究内容まで、ユーモアを交えて語り合いました。
続いて「SDMで学ぶと人生はどうなるか」というテーマで、5名の修了生が集まりました。入学したきっかけや学生時代のエピソード、現職もみな違っていましたが、SDMで習得したシステム×デザイン思考の手法や、「『分かっている』という意味を分かっているのか?」と問われ続け、考え続けたことは現在に生かされていると話しました。
最後に教員4名で「SDM開設20年に向けて」、多様性、変わらない軸、進むべき方向、の3視点から議論しました。形式的ではなく、実質的な多様性を追求し、深めるために議論が必要であること、大規模で複雑な問題を解決し、社会に対しての価値貢献に努めるSDMの理念は変わらず、社会の先導者として世界へ出ていくことの大切さを語りました。
SDMは社会人学生が多く、幅広い年齢層、様々な国籍の学生が学んでいます。どのセッションでも教員・学生を問わず、教え、学び合う半学半教や、変化する社会に対応して新しい分野に取り組み、新たな社会実装システムの構築に取り組む自我作古の精神など、福澤諭吉の理念に基づいてSDMが発展してきたことに言及していました。
学生らによる研究室紹介ポスター展示や研究発表も行われ、日本語と英語を交えながら来場者に説明する姿が見られました。修了生や関係者が多数来場し、旧交を温めるに留まらず、今後のSDM、世界の発展について活発に議論する場となりました。