作家の塾員・荒俣宏さん(1970年法学部卒業)とフランス文学者で明治大学名誉教授の鹿島茂さんのトークイベントが、12月11日に慶應義塾大学三田キャンパス北館ホールで行われました。こちらは福澤諭吉の評伝小説『福翁夢中伝』(早川書房)を荒俣さんが刊行したことを記念し、公益財団法人早川清文学振興財団、株式会社早川書房、慶應義塾により開催されたものです。
始めに早川浩 株式会社早川書房代表取締役社長のご挨拶があり、岩谷十郎 慶應義塾常任理事の挨拶、トークイベントへと続きました。
ブックコレクターとして古くから知り合いだった荒俣さんと鹿島さん。『福翁夢中伝』の見どころや解説にとどまらず、執筆時の秘話、また二人の出会いや共通点といった多岐にわたって軽快なトークが繰り広げられました。
最後には、荒俣さんにお持ちいただいた資料、一種の道徳綱領として1900年に発表された「修身要領」の掛け軸、1867年の2度目のアメリカ渡航から持ち帰った乳母車などを見ながら、福澤諭吉の家族愛にあふれる人物像や目指した社会に迫りました。
会場は時折笑い声がこぼれ、終始なごやかな雰囲気でした。当日の様子は以下からご覧いただけます。
『福翁夢中伝』記念講演 荒俣宏×鹿島茂トークイベント(早川書房公式YouTubeアカウント)