慶應義塾大学予防医療センターは10月下旬に現在の信濃町から移転、11月6日(月)に虎ノ門・麻布台地区の再開発事業である「麻布台ヒルズ」で検査を開始します。これに先立ち、10月4日(水)に慶應義塾、慶應義塾大学病院、森ビル関係者出席のもと開所式が開催されました。
慶應義塾大学医学部、大学病院は初代医学部長で病院長の北里柴三郎の時代より予防医療を原点としてきました。伊藤公平塾長はその伝統に触れながら、このたびの移転プロジェクトに尽力されてきた先人たちの想いを引継ぎ、慶應義塾として、理想とする予防医療確立のため課題解決に向けて全力で取り組んでいくと挨拶しました。北川雄光常任理事は、慶應義塾がそれぞれの時代や分野で果敢に新しいことにチャレンジすることを使命としてきたことを語りました。その上で、未来型予防医療を目指し、病院を出て街に出るという決断をした予防医療センターの大きな挑戦を支えた森ビルや大学病院の関係者に謝辞を述べました。
続いて松本守雄病院長が関係者への謝辞と病院の勢力をあげて移転プロジェクトを成功させる決意を語り、最後に森ビル株式会社の辻󠄀󠄀慎吾代表取締役社長が挨拶されました。挨拶の中で辻󠄀社長は、麻布台ヒルズは他には見られない「Green & Wellness」というコンセプトで心身ともに健康に暮らせる街づくりをモットーに掲げ、社会に貢献するという大きな目的をもった街であること、その街づくりに慶應義塾大学病院が参画したことに対し謝意を述べられました。さらに、大学と街が本気でコラボレーションすることで生まれる未来は、慶應義塾や森ビルという枠を超えて、人類のよりよい未来へつながっていくという展望を語りました。
開所式終了後には高石官均予防医療センター長らの案内で施設の内覧会が行われ、関係者一同でセンター完成の喜びを分かち合うとともに、11月の検査開始に向けて決意と覚悟を新たにしました。