2月18日に開催された厚生科学審議会再生医療評価部会において、慶應義塾大学病院が昨年12月に実施計画を提出した、「亜急性期脊髄損傷に対する iPS 細胞由来神経前駆細胞を用いた再生医療」の臨床研究開始が了承され、それを受けて、同日15時より信濃町キャンパスにて記者会見を開催しました。
会見には、医学部生理学教室の岡野栄之教授および整形外科学教室の中村雅也教授が登壇し、研究計画の概要説明と具体的な進め方について説明を行いました。
この臨床計画は、事故などで背骨の中を通る神経が傷つき、手足が動かせなくなった患者さんにiPS細胞由来神経前駆細胞を移植するもので、iPS細胞を用いた脊髄損傷治療の臨床研究は世界でも初となります。研究対象は「亜急性期」と呼ばれる、損傷後14日~28日の患者さんで、なかでも運動機能と感覚が完全に麻痺した重症の患者さん4人に移植する計画です。早ければ今年中に開始し、移植後は安全性と有効性について1年間経過観察を行う予定です。
会見はメディア各社から多数の参加があり、質疑応答も活発に行われました。
詳細は以下をご参照ください。
リンク:「亜急性期脊髄損傷に対する iPS 細胞由来神経前駆細胞を用いた再生医療」の臨床研究について(研究開始了承)
http://www.med.keio.ac.jp/news/2019/2/18/5-51335/index.html