11月20日(水)、日吉キャンパス来往舎にて、デジタルメディア・コンテンツ統合研究センター(DMC)主催によるシンポジウム「大学教育のミライ:オープンエデュケーションのその先へ」が開催されました。
慶應義塾大学は、2016年、英国に本部を置くグローバルなソーシャルラーニングプラットフォーム「FutureLearn」のパートナーとなり、現在までに7つの公開オンライン講座(MOOC)を開発、開講してきました。これをふまえ、第9回目となる今年はオンライン教育や文化財のデジタル化・アーカイブ化をテーマにシンポジウムが開催されました。
シンポジウムの前半では、慶應義塾大学のほか、東京工業大学および東京大学からMOOC開発に係る研究者を招き各大学の取り組みを紹介するとともに、今後のオンライン教育の可能性や有効性について意見交換がなされました。講演では、グローバルMOOCにおける開発フロー、コースデザイン、各々の研究事例が紹介され、パネルセッションでは、最近の潮流であるマイクロクレデンシャルやブレンデッドラーニングにも触れながら、大学の垣根を超えた交流促進・連携も含めて、熱心な議論が行われました。
後半では、慶應義塾ミュージアム・コモンズ、アート・センター、そしてROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター/国立情報学研究所から、文化財のデジタル化・利活用に従事している研究者を招き、「オンラインで世界に開く日本の文化財」と題したパネルセッションが行われました。パネルセッションでは、古典籍をはじめとする書物や大学所有の美術コレクション、そしてくずし字といった文化財が、MOOCを含むデジタル活用によって、いかに公開・共有され、ひいては学びの場として機能していくことができるのか、多角的な視点から議論が交わされました。
このほか当日の会場では展示デモも行われ、慶應義塾が開発、開講しているFutureLearnコースの紹介や映像プロダクションチームの作品紹介、DMCでの最新の研究成果展示等を通じ、参加者との交流も行われました。