7月18日(水)、三田キャンパス東館G-Labにおいて、情報技術分野の世界的な権威であるデイビッド・ファーバー教授が共同センター長を務めるサイバー文明研究センター(CCRC)のキックオフイベントが開催されました。
冒頭の長谷山彰塾長による挨拶では、社会面も含めた情報技術の研究において、慶應義塾がリーダーシップを発揮するという決意の表明があり、國領二郎常任理事からはCCRCについての説明がありました。引き続き、ファーバー教授による基調講演では、中核的技術、富、統治機構などに特徴づけられる文明の進化の考え方についての説明や、急激な情報技術の進化を人類の安全と幸せとに結びつけるためには知恵の結集が重要であるという呼びかけがありました。
また、同じく共同センター長に就任した村井純政策・メディア研究科委員長および、ダニット・ガルCCRC特任助教による講演が行われ、福澤諭吉が「西洋事情」に地球をめぐる電信ケーブルの挿絵を入れたことに象徴される、慶應義塾の情報技術とのかかわりの歴史や、技術の正負の潜在的力、また、技術を真に人類に貢献するものとするためにどのような研究を推進しようとしているかについて説明がなされました。
その後行われた討論には多くの来場者が参加し、活発に議論が行われました。イベント終了後にファカルティクラブで行われたレセプションにおいても、産官学の垣根を越えて集まった参加者が交流を深めました。