2017年に創立125年を迎えた慶應義塾体育会。スポーツを取り巻く環境は大きく変化していますが、一貫して「文武両道」を説き、あるべき「学生スポーツ」の姿を忠実に実践し続けています。
現在、43部ある体育会の中で、近年、戦力を強化してきている部のひとつがフェンシング部です。
競技スポーツとしてのフェンシングが日本に伝わったのは1932年。当時、フランス留学から戻った岩倉具清が、慶應義塾大学などの学生に伝えたことが始まりだったと言われています。36年には、慶應フェンシングクラブとして創立。以降、日本のフェンシングクラブの先駆的な存在として、2016年に創立80周年を迎えました。
現在は男子27人、女子6人の計33人からなる選手と、5人のマネージャーで構成されています。団体戦としては関東学生リーグ戦、関東学生選手権大会、全日本学生選手権のほか、伝統の早慶戦をはじめとする大学対抗試合などがあります。個人戦はジュニアとシニアのカテゴリーに分かれて年間4大会があり、上位3大会の成績がランキングに反映されます。
フェンシングには、「フルーレ」、「エペ」、「サーブル」の3種目があります。このうち、一般的に多くの人がイメージするフェンシングといえば「フルーレ」。胴体だけが有効面となっていて、先に攻撃した方が優先という「攻撃権」のルールがあります。一方の「エペ」は頭からつま先まで全身が的となり、攻撃権はなく、早く突いた方が勝ち、という一番シンプルな競技。最後に「サーブル」は「突き」に加え、唯一、「斬り(カット)」の技が加わるダイナミックな競技です。