慶應義塾

ゲーミング・シミュレーションを用いた環境問題の解決

執筆者プロフィール

  • 杉浦 淳吉

    社会学研究科 社会学専攻 教授

    杉浦 淳吉

    社会学研究科 社会学専攻 教授

環境問題への対処行動に関するリスクコミュニケーションについて社会心理学の立場から研究しています。環境問題は、健康や経済の問題など多様なリスクとかかわっており、こうした問題の解決をゲーミング・シミュレーションという手法で検討しています。ここでゲームとは、現実問題の構造をルールや様々な変数からなる抽象的世界であり、目的に沿ってプレーヤの様々な行動が展開されます。ゲーム終了後にはプレーヤがゲームで起こった出来事を振り返り、その経験と現実世界との関連を考察します。ルールに応じたプレーヤの意識や行動の変化といったことが研究の対処となりますが、プレーヤ自身がゲームへの参加によって多くを学ぶことも非常に重要な目的です。環境配慮行動の大切さを伝える「説得納得ゲーム」や利害調整や合意形成を行う「ステークホルダーズ」といった教育・研究用のオリジナルゲームを開発しています。エンタテイメントが目的のボードゲームやカードゲームでも活用方法の工夫次第で他では得られない有益な学びにつながります。大学院の講義でもテキストを読むだけでなく、実際にゲームをプレイしたりデザインしたりすることで問題を多層的に捉えていきます。