1世紀以上にわたって、慶應義塾のシンボルであり続けてきた「ペンマーク」。慶早戦のスタンドで力強くはためくブルー・レッド・アンド・ブルーの塾旗(三色旗)にも、このマークがあしらわれており、義塾社中はもちろん、広く一般社会からも認知されていることは周知の通り。そして
今や、世界に対する慶應義塾のシンボルとしての役割も果たしている。
1990年(平成2)年、交換留学協定校であるオーストラリア・クイーンズランド大学からの申し出をきっかけに、慶應義塾大学の新しい紋章が制定された。クイーンズランド大学キャンパス中庭を囲む回廊の石柱の一本一本には、それぞれ世界の著名大学の紋章が刻まれている。同大学の申し出とは、その一本に慶應義塾大学の紋章を加えたいというものであった。このような経緯により考案された新紋章のデザインは、ペンマークと塾旗の色調を基調として、英文大学名、義塾の創始年とペンマークの由来となった「ペンは剣よりも強し」という成句のラテン語表記“Calamvs Gladio Fortior”から構成されている。
なお現在、大学紋章、ペンマーク、塾旗は、それぞれ特許庁に商標登録されており、慶應義塾および慶應義塾大学のサービスマークとして法的に保護されている。