東京大学大学院医学系研究科遺伝情報学の佐藤豪助教、岡田随象教授(兼:大阪大学ワクチン開発拠点先端モダリティ・DDS研究センター(CAMaD)教授、大阪大学大学院医学系研究科遺伝統計学教授(研究当時)、理化学研究所生命医科学研究センター システム遺伝学チーム チームディレクター)、東京大学大学院医学系研究科代謝・栄養病態学の山内敏正教授、虎の門病院の門脇孝院長、東京大学医科学研究所 附属ヒトゲノム解析センター シークエンス技術開発分野の松田浩一特任教授(兼:同大学大学院新領域創成科学研究科 メディカル情報生命専攻クリニカルシークエンス分野教授)、大阪大学大学院医学系研究科呼吸器・免疫内科学の山本悠司 博士課程学生、慶應義塾大学医学部感染症学教室の南宮湖教授、東北大学東北メディカル・メガバンク機構の田宮元教授(兼:理化学研究所革新知能統合研究センター遺伝統計学チーム チームディレクター、東北大学大学院医学系研究科AIフロンティア新医療創生分野教授)、愛知県がんセンター研究所がん予防研究分野の小柳友理子主任研究員、松尾恵太郎分野長、国立がん研究センターがん対策研究所の山地太樹室長、岩崎基部長、澤田典絵部長、徳洲会グループの東上震一・医療法人徳洲会理事長らによる研究グループは、バイオバンク・ジャパン(日本)やUKバイオバンク(英国)などで収集された計30万人以上の男性のヒトゲノム情報を用いて、Y染色体の生殖細胞系列変異(ハプログループ)および体細胞変異(Y染色体のモザイク欠失)を網羅的に解析しました。
その結果、日本人集団男性において、Y染色体ハプログループDが2型糖尿病の発症に対して保護的な効果をもたらす一方、Y染色体のモザイク欠失は2型糖尿病リスクの上昇と関連することが明らかになりました。さらに、Y染色体の遺伝情報や体細胞変異の有無を既存の疾患リスク評価に組み込むことで、2型糖尿病リスクの予測精度が向上することを示しました。本研究は、これまでの大規模ゲノム研究で十分に考慮されてこなかったY染色体と疾患の関連の重要性を示すとともに、男性における疾患リスク評価や将来の個別化医療の発展に貢献する成果です。
本研究は2026年2月23日午前5時(米国東部標準時)に国際科学誌Nature Medicineに掲載されました。