慶應義塾大学医学部内科学教室(神経)の滝沢翼専任講師、井原慶子共同研究員、中原仁教授、同薬学部医薬品情報学講座の今井俊吾准教授、堀里子教授らの研究グループは、片頭痛患者に対するカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)関連抗体薬の有効性、安全性、患者満足度について、慶應義塾大学病院における患者データを用いて後方視的に検討しました。CGRP関連抗体薬は、片頭痛の予防薬として2021年から使用可能になり、従来の予防薬に比べてより高い効果が期待できます。月に1回あるいは3カ月に1回の皮下注射で治療を行います。
本研究では、投与を継続していた患者を検討したところ、投与開始から1年後に52%の患者で片頭痛日数が半分以下に減少することが明らかとなりました。また、片頭痛の前兆や随伴症状(光や音への過敏症状、吐き気や嘔吐)も改善が認められました。副作用については、注射部位反応が6カ月後で25%、1年後の時点では11%で観察されました。さらに、6カ月の時点で92%が治療に満足していることもわかりました。
本研究成果は、2026年1月15日(日本時間)のJournal of the Neurological Sciencesオンライン版に掲載されました。