慶應義塾大学再生医療リサーチセンター、慶應義塾大学医学部臨床遺伝学センター、東京医科大学小児科・思春期科学分野の共同研究グループ(根本晶沙共同研究員、慶應義塾大学再生医療リサーチセンターの岡野 栄之 センター長/教授、慶應義塾大学医学部臨床遺伝学センターの小崎健次郎センター長/教授、東京医科大学 小児科・思春期科学分野の奥野 博庸 講師)は、遺伝性疾患であるプラダー・ウィリー症候群(Prader-Willi syndrome, PWS)の患者由来iPS細胞を用い、改変型のCRISPR/Cas9システムを応用したエピゲノム編集によって、失われていた遺伝子の働きを回復させることに成功しました。本研究は、PWSに対して根本的治療法がなかったこれまでの状況を打破し得る、分子レベルでの新しい治療戦略を提示するものです。本成果は他のインプリンティング疾患への応用可能性も示しており、今後の再生医療・遺伝子治療研究に大きな一歩をもたらすものと期待されます。
本研究成果は、2025年10月28日(英国時間)に、イギリスの科学雑誌Nature Communicationsに掲載されました。