慶應義塾大学大学院理工学研究科博士課程2年の金澤帝知氏、同大学理工学部生命情報学科の舟橋啓教授、同大学先端科学技術研究センターの徳岡雄大研究員、近畿大学大学院生物理工学研究科博士前期課程2年の竹下空良氏、同2年の末永遼氏、同大学生物理工学部遺伝子工学科の山縣一夫教授、扶桑薬品工業株式会社の八尾竜馬研究員と平井樹研究員らの研究グループは、明視野顕微鏡で撮像したマウス受精卵(胚)の画像から細胞核を正確に同定するアルゴリズム(FL2-Net)の開発に成功しました。FL2-Netはこの分野で世界最高峰とされていた4つの細胞核検出アルゴリズムすべてを凌駕しました。さらに、FL2-Netによって抽出された特徴をもとにマウス胚の出生予測を行ったところ、既存手法や専門家の予測を大きく上回る精度を達成しました。受精卵の質を正確に評価可能な本手法は、不妊治療における専門家の意思決定を支援し、評価の標準化や負担の軽減に貢献することが期待されます。本研究成果は学術雑誌Computers in Biology and Medicine誌Webサイトにてオンライン速報版が10月11日(英国時間)に公開されました。