慶應義塾大学理工学部機械工学科の竹村研治郎教授、今城哉裕博士研究員(当時。現 東京女子医科大学博士研究員)らは安田女子大学の平野真講師、長岡技術科学大学大学院工学研究科の大沼清准教授、東京工業大学物質理工学院材料系の倉科佑太助教、慶應義塾大学理工学部の宮田昌悟准教授と共同で、超音波を照射するだけで汎用培養容器から細胞シートを剥離する技術を開発しました。
シート状に繋がった細胞群である細胞シートによって、再生医療における培養細胞の体内への移植効率が向上します。これまで細胞シートを生成する際は、温度応答性ポリマーをコーティングした特殊な細胞培養ディッシュにおける低温培養が必要でした。一方、開発した技術では、超音波を用いることで、一般的な培養ディッシュやフラスコにおける適切な培養温度での細胞シート生成が可能になりました。培養温度の保持と一般的な培養容器の使用により、活性の高い細胞シートを安価に生成でき、臨床試験が進む再生医療を広く普及させることに大きく貢献する基盤技術となります。
本研究成果は学術雑誌Scientific Reports誌webサイトにて6月11日(英国時間)に公開されました。
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