などの特徴を初めて明らかにしました。
さらに研究チームは、CRISPR-Cas9と呼ばれる遺伝子編集技術を用い、正常な大腸細胞の遺伝子に神経内分泌がんで見られた変異を人工的に追加していくことで、培養した正常細胞から神経内分泌がんを新たに再構築することに成功しました。この結果、神経内分泌がんの特徴として従来いわれていたTP53、RB1の2種のがん抑制遺伝子の欠損だけでは神経内分泌がんの性質は獲得されず、NKX2-5など他の複数の因子の活性化が加わる必要があることを初めて示しました。
本研究成果は、研究材料に乏しかった神経内分泌がんについて研究の基盤となる研究リソースを提供し、希少がん研究の促進に貢献するとともに、この疾患のさらなる病態解明や創薬開発につながることが期待されます。
本研究の詳細は、2020年11月6日(米国東部時間)に科学誌『Cell』のオンライン版に掲載されました。また、2020年11月25日(米国東部時間)に科学誌『Cell』に掲載されます。