SFCでは開設当時からキャンパス内にCNS(Campus Network System)というネットワークが張り巡らされ、学生・教職員全員に電子メールアドレスが与えられた。インターネットという言葉さえ一般的ではなかった時代に、学生たちはネットを駆使して学び、その後のIT革命に寄与することになった。
SFCは「24時間キャンパス」でもあった。学習目的であれば夜間でもキャンパスにとどまることが認められていたので、夜遅くまで教員が学生の相談に応じ、学生同士がグループワークに取り組む姿が見られた。また、教員が学生の質問を受け付けるオフィスアワー制度や学生による授業評価なども当時としては画期的な試みで、教職員と学生が切磋琢磨しながら新しい大学をつくり上げていった。
一方で地域との絆を大切にしているのもSFCの伝統である。夏祭り「七夕祭」や独自の学園祭である「秋祭」には、例年、多くの近隣住民の方々が訪れている。祭りの最後に学生自らが打ち上げる花火はSFCの名物となった。