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「三つの方針」

国内の各学校は、国の施策に合わせて「三つの方針」(スクール・ポリシー)を示すようになりました。
しかし、慶應義塾には、福澤先生以来の「慶應義塾の目的」があります。「三つの方針」の枠組みに合わせた形で、私たちが大切にしたいことを明文化してみました。これは、九つの一貫教育校の学校長が意見交換を重ねて作ったものです。
つまり、慶應義塾の一貫教育校として共有する大切にしたいことと言うことができます。このような共通する考えの上に、各校は、それぞれに独自の工夫を重ねて学校の多様な個性を生み出しているのです。

慶應義塾の一貫教育が大切にしている考え、雰囲気、気風は何か、一貫教育の課程で過ごすうちにどのような資質が涵養されることを期待しているのか、が伝われば嬉しく思います。

[一貫教育校担当常任理事 山内 慶太]

慶應義塾一貫教育校における「三つの方針」

① 入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)
  • 慶應義塾のそれぞれの学校において、学業、クラブ活動等に積極的に打ち込んだり、自分の好きなことに没頭したりと、伸びやかで活発な塾生生活を過ごすことができる資質と能力を有していること。
  • 多様多彩な個性を持った友人との交際を楽しみに思える人であること。
  • 本人も家庭も、学校を尊重し大切にできる人であること。
  • 慶應義塾の建学の精神に共感し、義塾の一貫教育の課程を進む中で、自ら成長する日々を期待する人であること。
② 教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)
  • 権威や流行などに屈せずまた流されず、誰もが当たり前と思っていることにも疑いの目をもって、科学的、実証的にものを見る力、考える力を養う。
  • 自分の考えを表現し、異なる意見にも耳を傾け、他者と討議できる力を養う。
  • 自分の個性と好奇心を逞しくし、好きなことや打ち込めるものを見つけて自らを伸ばす機会を大切にする。また、その土台となるしっかりした教養、普く通ずる基礎的な学問を修得する。
  • 身体を鍛え、活発な精神を養う。
  • 独立自由の人に育つよう、義塾が重んじて来た気風(人に威張らず、人に阿らず卑屈にならず、権威を誇らず権威に屈せず、付和雷同せず、利己に走らず、互いを尊重し、自由闊達であることを良しとするといった雰囲気)を大切にする。
  • 教職員が温かな愛情をもって時間をかけて塾生の発育を見守る。私立の気概、塾生としての誇りを醸成する土壌を大切にする。
③ 育成を目指す資質・能力に関する資質(グラデュエーション・ポリシー)
  • 独立自尊を日々の生き方を通じて実践できること、したがって、多様な他者に配慮し、互いに独立した個人としての尊厳を大切にできること。
  • 先人の努力を受け継ぎ、自らもさらに新たな一歩を進めようという気概、すなわち「我より古をなす」気持ちを大切にしていること。
  • 学業やスポーツ、日々の生活や社会の様々な課題や困難に向き合い、時には独力で、また時には周囲と協力しながら乗り越えてゆこうとする基本的な姿勢があること。
  • 自らの「公」の責任(社会的責任)を考える人であり、身近なことでも、世の中のこと、国や世界のことでも、大切だと信ずることに取り組む勇気を持っていること。
  • 義塾一貫教育の次の課程へ進むために必要な基礎的学力を備えていること。

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