慶應義塾

韓国文化への関心を起点に、自由な知の冒険を楽しむ

公開日:2026.06.04

登場者プロフィール

  • 倉守 俊輔 Shunsuke Kuramori

    総合政策学部 2年

    出身校:芝高等学校(東京都)

    倉守 俊輔 Shunsuke Kuramori

    総合政策学部 2年

    出身校:芝高等学校(東京都)

充実した語学コースと文理融合のカリキュラム

語学学習が好きだったので、大学では英語を上達させながらいろんな言語に挑戦したいと考えていました。進学先には外語大も検討しましたが、他にも学びたい分野があるなかで語学だけに進路を絞るのは抵抗がありました。高校時代の恩師のジェンダーに関する講義が印象的だったことから、多様な分野から文理融合の学びを自分なりに組み立てられるSFCの学びの環境に惹かれました。語学の授業が充実していて、留学生が多い環境も魅力でした。

1年生の春学期は、関心のある分野を手当たり次第に学んでみました。脳科学から法律まで文理横断の授業を選択し、シェイクスピアを英語のみで学ぶGIGAの授業にも挑戦しました。チャレンジの意欲さえあれば、SFCでは学びの環境が豊富に開かれています。

1年生で朝鮮語を学び始めたのも、本当に軽い気持ちからです。隣りの国だから安く旅行できそうだし、日本語話者にとって学びやすい言語だとも聞いていました。言語コミュニケーション科目にはインテンシブコースとベーシックコースが用意されており、せっかくなら集中的に習得しようと考えてインテンシブコースを選びました。

旅行で使えたら十分という甘い考えでしたが、インテンシブコースは授業の進度が速く苦労しました。それでも何とかコースを修了して、1年生の春休みに3週間の短期研修に参加。初めての韓国滞在があまりにも楽しかったので、2年生から髙木丈也研究会に入って本格的に韓国文化を研究しています。2年生の夏休みに韓国を再訪したときは、研究テーマを設定して助成金もいただきました。短期研修で知り合った漢陽(ハニャン)大学の仲間たちと再会し、今でもSNSでやりとりしています。また朝鮮語研究室では、SA(Student Assistant)として朝鮮語の初学者をサポートするようにもなりました。

倉守さん

日韓における第2外国語教育の比較

現在の研究の目的は、日韓の外国語学習を比較すること。教育政策、歴史、文化などを踏まえ、お互いの言語に対する関心や学習目的の違いを研究しています。また若年層で外国語への関心がどのように形成されるのか、SNSを通じた言語学習などの視点からも調査しています。日韓の今後を担う若者たちに、もっと相互の言語に関心を持ってもらうのも目標のひとつです。学習しやすい環境などを具体的に提案することで、全般的な第2外国語の学習に貢献したいと考えています。

韓国滞在で気づいたのは、観光地に日本語や英語ができる韓国人がたくさんいること。でも日本の観光地では、観光客の大半を占める韓国人や中国人に、相手の母語で対応しているシーンをほとんど見かけません。この違いの原因はいったい何だろうと考えたことが、研究の動機になっています。漢陽大学で出会った韓国の友人には、日本語を高度に習得している学生もいます。日本語を学んでいる学生たちを紹介してもらい、研究に役立つインタビューができました。

SFCには、個人の研究やフィールドワークを支援する制度が充実しています。二度目の訪韓でおこなった韓国学生へのインタビュー調査は、<SFC・イカイ>アジア地域海外活動研究助成制度のおかげで実現しました。

倉守さん

多様な授業で自分の興味の幅を再確認

SFCには多様な言語コミュニケーション科目が揃っています。なかでも短期間で集中的に学べるインテンシブコースは魅力的です。1年生で一連の基礎的な学習を終えられ、インテンシブ修了者を対象にした3週間の短期研修が用意されています。さらに上級の「スキル」というコースでは、語学力の高い学生たちに囲まれて刺激を受けながら学べます。実践的な授業は、新しい外国語を深く学びたい学生にとって理想的です。

朝鮮語を学びながら、高校時代から興味があった脳科学、音楽、法律といったまったく異なる領域の授業も受講しました。分野を超えた学びから新たな視点を得られるだけでなく、異なる専門を持つ先生からの指導や学生との交流を通して視野を大きく広げられます。

2年生の春学期にはフランス語の授業を取ったり、手話サークルで手話の基礎を学んだりしました。韓国の人気ドラマ『輝くウォーターメロン』で韓国の手話を観察し、日本と韓国の手話に共通点が多いことにも気づきました。このテーマは、まだまだ発展する余地があります。

髙木研究会では、本当に多彩な韓国研究が行われています。韓国で競技かるたを広めようとしている人、韓国の美容を研究している人、ダイエットに役立つ伝統食を研究している人、日韓の教育制度を比較している人など、共に学ぶ仲間から自分の研究に有益なアドバイスをもらえます。

在学中に朝鮮語の運用能力をさらに高め、韓国社会への理解を深めることが当面の大きな目標です。また日韓交流が可能な団体やイベントがあれば積極的に参加し、大学外のコミュニティとも関係を築いていこうと考えています。さらにSFCの強みである恵まれた言語学習の環境を生かし、朝鮮語以外の言語やコミュニケーション分野への学びも深めていく予定です。