慶應義塾

富士山に登ってきました|環境情報学部長 一ノ瀬 友博

公開日:2026.09.15

湘南藤沢キャンパス(SFC)は、富士山がよく見えるキャンパスである。三田キャンパスのある東京都心から見るよりも、富士山はぐっと大きい。正確に言えば、キャンパスの中から眺めることができる場所は限られているが、少し外に出れば四季折々の富士山を楽しむことができる。9月1日、その富士山の山頂に初めて登ってきた。

富士山の裾野には数えきれないほど通っているが、登ったことがあるのは(車でも歩きでも)五合目までで、それより上にはこれまで一度も足を踏み入れたことがなかった。富士山は登る山ではなく見る山だという言葉をよく聞いていたこともあり、登ってみたい山という意味では優先順位が高くなかった。しかし、歳を重ねるにつれ、登れそうなうちに登っておかないともう機会がないかもしれないと思うようになった。

これまでこのおかしら日記で何度か特別研究プロジェクトを紹介してきたが、昨年学生とともに大雪山を訪れ、次はどこで開講しようかと話していたときに、今度は富士山でやろうと思いついた。折よく研究会に登山経験の豊富な学生が2名いたことも大きなきっかけとなった。希望者を募ったところ、履修者に大学院生などを加えて14名の学生が集まった。

8月30日に三島市に入って前泊し、31日は朝早い路線バスで富士宮口五合目に向かった。三島駅から登山口まではバスで2時間もかかる。高山病対策のためにゆっくりと活動を始め、1日目は宝永山に登って新七合目の山小屋に泊まった。初日は軽く歩く程度と思っていたが、登山口ですでに標高2,400mあり、少し歩くだけで息が上がる。あいにく途中から小雨になり、山小屋にたどり着いたころには想像していた以上に疲れてしまった。

翌日は早朝に山小屋を発ち、頂上を目指した。幸い全員体調もよく、眼下に雲海が広がる好天に恵まれた。前日の山頂は0度だったと聞いていたので、皆しっかり防寒対策をして臨んだが、そこまで気温は下がらなかったようだ。私がしんがりを務め、最後は皆で励まし合いながら、全員無事に山頂(剣ヶ峰)に立つことができた。

登山は登りより下りで事故が多いといわれるが、下りでも経験が豊富だったり体力があったりする学生が疲れた学生をフォローしてくれ、誰一人怪我も体調不良もなく下山することができた。今年は富士登山での事故がたびたび報道されていたこともあり、少しでも不安材料があれば中断して降りる覚悟でいたが、幸いその必要はなかった。天候に恵まれたことも大きかっただろう。さすがに翌日は足が筋肉痛になり、寄る年波には勝てない。一度登ったので、今後はやはりキャンパスから眺めるだけでよいかと思っている。

山頂の様子