7月1日(月)、三田演説館にて、慶應義塾の伝統行事である三田演説会が開催されました。第708回となる今回は、漫画家ヒサクニヒコ氏が「漫画家の目から見た世界」というテーマで講演を行いました。
ヒサ氏は自らの生い立ちを振り返りながら、子どもの時の漫画との出会い、漫画クラブを立て直した学生時代の思い出、会社員になって感じた現場を体感する面白さ、ジャングルや恐竜の化石の発掘現場での発見など、まさに自身が「何者か分からない」と評する多岐にわたる活動を象徴するかのような、色とりどりのユニークな経験を語りました。また、そういった経験を切り口に、社会という制度のもとで働いている人々の営みや、命をかけた緊張関係によって保たれている生態系の姿など、社会・自然に対する自身の見方を語りました。最後に若者に向けて、現地に出向き、一つの物事をさまざまな角度から見て、長いスパンで考えられる人になってほしいとメッセージを送りました。
当日はあいにくの空模様でしたが、会場には義塾の教職員、学生、一般の方を含む多くの聴講者が訪れ、ヒサ氏のユーモアあふれる講演を楽しみました。