横浜初等部は2026年4月に開校14年目、横浜初等部剣道部は創部11年目を迎えます。2028年に創部150年を迎える慶應義塾體育會剣道部の中では、まだまだ新しい存在です。
さて、慶應義塾では、毎年1月に8日間、日吉記念館で寒稽古が実施されています。小学生から大学生までの一貫教育校の剣道部員そしてOBOG先生方が一堂に会するこの寒稽古に、初等部剣道部は創部まもない2017年1月、1期4年生3名が参加しました。当時の彼らは、初等部内では常に最上級生であり、「先輩」という存在がとても新鮮だったようです。寒稽古を通じて、先輩方がとても優しく丁寧に、時に少し厳しく教えてくださったことや、先輩という新たな存在に出会えたことをとても嬉しく感じていました。
あれから9年が経ち、初等部生たちは湘南藤沢中等部高等部へと進学して、剣道を続ける人、新たに剣道を始める人たちとの再会場面も見ることができるようになりました。スケジュールが合えば卒業生が初等部剣道部の活動に顔を出してくれるようになったり、小中高剣道部の合同稽古を実施したりすることもでき、慶應義塾ならではの縦の繋がりを感じることができるようになっています。
また、今年の寒稽古でも、初等部剣道部員たちは、身体は小さくても元気いっぱいに参加しました。寒稽古では、初等部出身ではなくてもコーチとして稽古以外でも熱心に初等部生をサポートしてくれる大学生達が大勢います。その大学生やOBOG、師範の先生方に稽古をつけていただいた時間、卒業生と再会し剣を交える時間、先生や先輩方の稽古や試合を見学しながら日々の積み重ねの大切さを学んだ時間……早朝かつ厳しい寒さの中でも仲間たちと共に頑張り、貴重な時間を過ごすことができました。
世代を超えた交流の中で、初等部剣道部の生徒たちは慶應義塾や剣道の精神と伝統を学んでいます。
9期5年生の作文より(2026年1月)
「外はまだ真っ暗で夜中のような空気の中、ぼくたち剣道部は寒げい古に参加した。寒げい古では、日吉記念館にたくさんの先輩、OBの方々が集まりけい古をする。先輩方の声、足をふみ込む音、竹刀があたる音が記念館に鳴り響いて、ぼくはきん張した。でも先輩方から前向きな言葉でアドバイスをもらえて、もっとがんばろうという気持ちになった。そしてめったにお会いできない大先輩の方々にもけい古をつけていただけた。その中で福本修二名誉師範からは慶應義塾の「社中」という言葉を教えていただいた。「慶應は先輩も後輩もみんな家族なんだよ」というお言葉はとても心強く思ったし、自分もその一員だと思うと気持ちが引きしまった。けい古が終わり外に出ると、空は少し明るくなっていた。ひんやりした空気はとても気持ちがよい。この一週間で剣道も心もきたえることができた。」