新春恒例の行事として福澤研究センターが2023年に新たに収蔵した資料を紹介します。慶應義塾では1月10日の福澤先生誕生日に記念会を催す習慣が明治時代の末より100年以上続いています。その会場内で、福澤直筆の書幅などを飾って新年のお祝いを兼ねていたのがこの展示の起源で、戦後は新しく慶應義塾が入手した資料をお披露目する恒例行事となっています。従来は1月10日の1日限定公開でしたが、展示館開館以来、より長い期間ご覧いただけるようになりました。
今回は福澤諭吉の書「獣身先成而人心発達」や日本統計学の祖と称される杉亨二に福澤諭吉が各国貨幣について質問する手紙、昭和初期に元体育会野球部監督・腰本寿が使用したストップウォッチ、義塾唯一の箱根駅伝制覇の際の記念品、元塾長小泉信三の逝去を偲んでパレットクラブの学生が幻の門からの情景を描いた100号の油絵「半旗」など、様々な資料が出陳されます。