私たちが怪我をすれば手当てをするように、美術作品にも「ケア(治療行為)」といえる行ないがあります。それが「修復」です。本展では、明治期のブロンズ像から現代美術作品まで、過去に慶應義塾で修復・保存された13作品を取り上げ、学びの場における作品のあゆみと作品修復のストーリーをご紹介します。普段目にする機会の少ない修復の道具類の展示や、修復前後を比較するデジタル・コンテンツ、シンポジウムやトークを通じて、いま改めて「修復」について考えます。作品に「触れる」ことからはじまる修復の世界を、ぜひお楽しみください。