4月25日(火)午後2時より、三田演説館にて、カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院教授であるデービッド・J・ティース氏に対する慶應義塾大学名誉博士称号授与式が行われました。
ティース氏は、経営学、戦略経営論、そして企業理論の発展において多大な貢献を果たし、とりわけ、戦略経営分野の最新理論であるダイナミック・ケイパビリティ論の創始者として功績を残しています。これらを高く評価し、名誉博士の称号を授与することになったものです。
授与式では、ワグネル・ソサィエティー男声合唱団による塾歌が響くなか、ティース氏らが入場し、王英燕商学研究科教授の司会のもと、横田絵理商学研究科委員長が推薦文を朗読しました。続いて、伊藤公平塾長が名誉学位記を授与して式辞を述べ、それに応えてティース氏からの謝辞がありました。
その後、北館ホールにて「ダイナミック・ケイパビリティと戦略経営」をテーマに記念講演会・シンポジウムが開催され、学生をはじめ多くの来場者が参加しました。ティース氏は、「急速に変化する環境に対処するために、社内および社外の能力を統合、構築、および再構成する企業能力」と定義されるダイナミック・ケイパビリティについて説明し、それが現代の日本企業にとっても必要で有効であると述べました。続いて國領二郎総合政策学部教授によるインタビューが行われた後、質疑応答では、来場者からの質問が絶えず、ティース氏はひとつひとつ丁寧に答えていました。