ヨーロッパと日本を行き交った書物の驚くべき歴史を探求しよう!
ヨーロッパと日本の書物の歴史において、互いの文化が影響し合ったことはおそらく15世紀まではなかったでしょう。しかし16世紀半ばにイエズス会の宣教師が日本に初めて活版印刷をもたらすと(地域は限定的ですが)その状況は一変します。このコースではこの歴史的な邂逅を出発点として、日本とヨーロッパの書物が数百年にわたりどのような旅をして、文化的交流を促進してきたのかを検討します。書物は時空を超えて移動し、伝播する文化財です。そうした書物に読者やコレクターたちが残した痕跡から歴史を紐解く面白さを学びます。このコースを通して、モノとしての本がデジタル社会においてもなぜ意義を持つのか理解するようになるでしょう。
大英図書館とのコラボレーション
このコースは慶應義塾大学と大英図書館の共同で制作されました。両館の素晴らしいコレクションがふんだんに活用されています。また慶應義塾大学と大英図書館、そしてボドリアン図書館の専門家も参加し、ヨーロッパと日本を旅した書物に刻まれた歴史/物語を読み解くためのさまざまな視座を提供します。
開講言語:英語(日本語版の公開は今秋を予定)
講師:松田 隆美、石川 透、徳永 聡子(文学部)、佐々木 孝浩(斯道文庫)
翻訳:石川大智(理工学部外国語・総合教育教室)
ゲストスピーカー:
Kristian Jensen(前・大英図書館収書・司書部長、現・欧州研究図書館議長)
Karen Limper-Herz(大英図書館 15・16世紀刊本部門・西洋ヘリテージ部門 リードキュレーター)
Hamish Todd(大英図書館東アジアコレクション責任者)
Alessandro Bianchi(オックスフォード大学ボドリアン図書館、ボドリアン日本研究図書館長)