現在、オミクロン株を中心とした新型コロナウイルスが猛威を振るい、首都圏は感染第6波を迎えています。慶應義塾大学においては昨年(2021年)7月12日〜9月30日の首都圏第4回緊急事態宣言下においても対面授業、定期試験を予定通り実施し、課外活動についても感染防止対策の徹底を条件に実施を認めてきました。これは、義塾においてワクチン接種が急速に進んでいたことに加え、当時のコロナウイルス株の感染力を慶應義塾大学病院感染制御部も含めた専門家の知見に基づき判断した結果であり、実際に首都圏が感染の第5波に直面した夏においても慶應義塾の感染者数は減少しました。慶應義塾には第5波が来なかったということです。
ところが今回の首都圏第6波においては、オミクロン株の強い感染力によって慶應義塾大学にも感染者数の急増という感染の波が押し寄せています。この状況において、慶應義塾新型コロナウイルス感染症対策本部では、日々、塾生・教職員の感染実態や感染経緯を調査・把握し、慶應義塾大学病院感染制御部と共同で教育・研究のあり方を検討しています。
その結果、現在の感染拡大状況に鑑み、慶應義塾大学および大学院における活動方針を以下のとおりとします。
- 大学・大学院において最も大切な教育と研究は予定通り実施を継続します。対面での実施を予定している授業と定期試験は予定通り対面で実施します。慶應義塾大学病院感染制御部と議論の結果、マスクを正しく着用して一切外さない限り、公共交通機関を用いて通学し、教室で授業や定期試験を実施した場合でも、その感染リスクは低いと判断します。すでに教室の換気を科学的に調査し、換気不十分と判断された教室については対策を講じています。
- 課外活動については、感染対策を徹底したとされる課外活動においてもその一部で感染者が増加している状況を踏まえ、少なくとも秋学期末定期試験期間が終了するまでは停止といたします。その後については、慶應義塾の感染状況と慶應義塾大学病院および保健管理センターの専門的な知見をもとに判断します。
慶應義塾内での感染者数の増加は、教職員と塾生とその周囲の健康を脅かし、感染拡大を防止するという社会的責任に背きます。とくに、飲食等に伴うマスクを外した状態での会話は、極めて感染リスクが高い行為であることを正しく認識し、感染予防に努めてください。塾生諸君には、しっかりと学業と研究に励み、健康を保ちながらこの第6波を乗り越える努力を望みます。