登場者プロフィール

竹内 秀一(たけうち ひでかず)
(愛知県立刈谷北高等学校 出身) / 1986年3月 慶應義塾大学理工学部管理工学科 卒業 / 1988年3月 慶應義塾大学大学院理工学研究科管理工学専攻修士課程 修了 / 1991年3月 慶應義塾大学大学院理工学研究科管理工学専攻博士課程 所定単位取得退学 / 1991年4月 静岡県立大学経営情報学部 助手 / 1993年5月 東京経済大学経済学部 専任講師 / 1996年4月 東京経済大学経済学部 助教授 / 2000年4月 東京経済大学現代法学部 助教授 / 2002年10月 慶應義塾大学大学院理工学研究科開放環境科学専攻 博士(工学)学位取得 / 2004年4月 東京経済大学現代法学部 教授 / 2012年4月 東京経済大学全学共通教育センター長 / 2014年度-2021年度 東京経済大学副学長・学校法人東京経済大学常務理事・評議員 / 2019年4月 東京経済大学全学共通教育センター 教授 / 2026年度-2027年度 東京経済大学副学長・学校法人東京経済大学常務理事 / 現在に至る

竹内 秀一(たけうち ひでかず)
(愛知県立刈谷北高等学校 出身) / 1986年3月 慶應義塾大学理工学部管理工学科 卒業 / 1988年3月 慶應義塾大学大学院理工学研究科管理工学専攻修士課程 修了 / 1991年3月 慶應義塾大学大学院理工学研究科管理工学専攻博士課程 所定単位取得退学 / 1991年4月 静岡県立大学経営情報学部 助手 / 1993年5月 東京経済大学経済学部 専任講師 / 1996年4月 東京経済大学経済学部 助教授 / 2000年4月 東京経済大学現代法学部 助教授 / 2002年10月 慶應義塾大学大学院理工学研究科開放環境科学専攻 博士(工学)学位取得 / 2004年4月 東京経済大学現代法学部 教授 / 2012年4月 東京経済大学全学共通教育センター長 / 2014年度-2021年度 東京経済大学副学長・学校法人東京経済大学常務理事・評議員 / 2019年4月 東京経済大学全学共通教育センター 教授 / 2026年度-2027年度 東京経済大学副学長・学校法人東京経済大学常務理事 / 現在に至る
私が管理工学科に入学したのは1980年代前半のことです。当時はまだパソコンが一般家庭や大学に広く普及していた時代ではなく、「データ分析」や「データサイエンス」という言葉もほとんど知られていませんでした。しかし今振り返ると、その頃に学んだことが現在の仕事につながっていることを強く実感しています。
私は大学4年生から大学院修士課程・博士課程まで統計学を専門とする研究室に所属しました。卒業論文では数量化理論、修士論文では回帰診断、博士論文では線形モデルを研究テーマとしました。
当時所属していた鷲尾研究室では、多変量データ解析法を学ぶグループと品質管理を学ぶグループに分かれて研究を進めていました。私は多変量データ解析法を選択しましたが、現在の「データサイエンス」に近い内容であったと思います。
今の学生のみなさんには想像しにくいかもしれませんが、当時は研究室にパソコンが一台あるだけでした。データ解析は大型計算機(メインフレーム)を利用し、卒業論文は手書きで作成していました。私たちのグループは3人で卒業論文を書きましたが、章ごとに担当を分け、最後に内容や表現を調整する作業に苦労したことを覚えています。
現在であれば、クラウド上でファイルを共有しながら共同編集できます。しかし当時は紙が中心の時代でした。便利さという点では現代とは比較になりませんが、その分、一つ一つの計算結果や文章について仲間と議論しながら作業を進めた経験は、今でも大切な思い出です。
私が「データサイエンス」という言葉を初めて聞いたのは、1986年度の大学院の授業でした。当時は耳慣れない言葉でしたが、現在では社会のあらゆる分野で使われています。そして不思議なことに、今では私自身が大学で「教養としてのデータサイエンス」や「統計学」を教える立場になっています。
私は現在、社会科学分野の東京経済大学で教育・研究に携わるとともに、「数理・データサイエンス・AI教育」を推進するデータサイエンス教育運営委員会の委員長を務めています。経済学部、経営学部、コミュニケーション学部、現代法学部の学生に対して、データサイエンスや統計学の授業を担当しています(この文章も生成AIにより校正しています!)。
近年は生成AIが大きな話題となっています。私が学生だった頃は第二次人工知能ブームの時代であり、現在のAIとは技術的な違いもあります。しかし、「データを分析し、そこから知識や価値を生み出す」という基本的な考え方は昔も今も変わりません。
また、現在は大学の理事として大学運営に関わる中で、貸借対照表や収支計算書などの財務データを読む機会もあります。学生時代に学んだ統計学や経営管理の知識が、思いがけない場面で役立っていることを実感しています。
近年、「文理融合」や「文理横断」という言葉をよく耳にします。しかし私自身は、管理工学科こそが創設当初からその考え方を実践してきた学科ではないかと思っています。工学、統計学、経営学、情報科学などを横断的に学ぶ教育は、まさに現在の社会が求めている人材育成そのものです。
高校生のみなさんには、大学で学ぶ内容が将来どのように役立つのか、不安に感じることもあるかもしれません。しかし、私自身の経験から言えることは、学生時代に真剣に取り組んだ学びは、思いもよらない形で将来につながるということです。
そして、管理工学科で学んだ「データに基づいて考える力」や「異なる分野を結び付けて課題を解決する力」が、今なお社会で生き続けていることをお伝えしたいと思います。
卒業から長い年月が経ちましたが、管理工学科で学んだ経験は、現在の私の教育・研究活動の原点であり続けています。